2006/7/22


何もやらなくていい場所

ダハブ3日目。みんなが夜の寝苦しさに悩まされているにも関わらず僕が選んだファイティングカンガルーキャンプは一日中気持ちの良い風が部屋を吹き抜けています。パッと見で何となくいい!!と感じた僕の直感は間違っていませんでした。

が…

あまりに部屋が快適過ぎて、早起きしたにも関わらずついつい部屋でダラダラ。気付けばウトウト。そろそろ海に行くかと宿を出た頃にはとっくに夕方になっていました。それでも奇麗な海とのんびりとしたこの町の雰囲気で何となくまぁいいかと思えてしまう。ダハブ3日目にしてこの町のリズムに段々と体が慣れてきました。

現在、お隣の国イスラエルとレバノンは激しい戦争をしています。この模様はヨルダンにいる頃、連日の様にテレビで観ていましたが、ここではそれがどこか遠い場所で行われている様に思えます。しかし実はこのダハブでも今年の4月、悲惨なテロ事件が起こっています。町の中心に架かる橋と大型スーパーが爆破され大勢の観光客がその犠牲になりました。僕の泊まっている宿にいるエジプト人の兄ちゃんに当時の話を聞くと、それはまさに地獄絵図の様だったそうです。町中、海の中まで血だらけで、人々の泣き叫ぶ声が一晩中響いていたそうです。ダイビングイストラクターである彼は海に潜って死体の回収作業に参加し、海中に数メートル置きに落ちている体の一部を全てを回収するのに3日もかかったそうです。彼は今でも橋を渡る度、海に潜る度にその光景を思い出し再び起るのではないかと言う恐怖を感じると言っていました。

今ではすっかり落ち着きを取り戻したダハブですが、この町に住む誰もが決して忘れる事の出来ない悲しい過去を乗り越えて生きています。美しい海とのんびりとしたこの町が少し違って見える様になりました。