20006/5/1 その1


最初は手ブラだったのに…

ビクトリアホテルを出たのは朝8時半過ぎ。約2週間ぶりに背負ったバックパックは相変わらず重く、その重さで自分が一気に現実に戻った気がしました。

脱・沈没!!

結局、殆どリサーチもせずに向う事になってしまったヨーロッパですが、まあ何とかなる!今までもそうだった様に、放り出された現実の世界で出来る限り顔を上げて、前に進んで行こうと思います。何と言ってもこれから向うヨーロッパは最後の地、アジアまで続いている。

乗込んだタクシーの窓から顔を出して、本当にお世話になった旅の仲間達に別れの挨拶をしました。初めて出会った職業、坊主のバックパッカー、イチダイさん。いつまでもお茶目でアルゼンチンとビクトリアホテルが大好きなケンさん。旅の途中でバンドネオン(タンゴ演奏には欠かせないアコーディオンの様な楽器)に魅せられ、この街で必死に戦っているコウ君。そして、本当にいい思い出しか残っていない最高の2ヶ月を共にしたダイチ君。いつも昼過ぎまで寝ているみんなが僕の為に早起きして旅立ちを見送ってくれた事は、なんだかんだ言っても不安一杯の僕にとって、何よりも嬉しい事でした。

皆さんお元気で!僕も頑張ります!

2時間半遅れでブエノスアイレスの国際空港を飛び立った飛行機は、ブラジルを経由し、まだ見ぬヨーロッパへ向い飛び立ちました。僕が5ヶ月半歩き続けたアメリカ大陸。

この地を再び踏む日はあるのだろうか?

そう思うと、段々と遠ざかる外の景色から目を離す事が出来ませんでした。

シートベルトのサインが消え安定飛行に入ると、今まで感じる事も無かった眠気が一気に押し寄せてきました。昨夜はコウ君が僕の為にとっておきの送別会を開いてくれ、朝まで話し込んでいました。彼女との再会も問題なく実現すると思うと、急に緊張の糸が切れ、いつの間にか深い眠りに落ちていました。

目が覚めたらヨーロッパ。

果たしてどうなる事やら。