2006/4/29


いつも賑やかなフロリダ通り

アッという間の週末、金曜日。出発当日は朝8時過ぎにホテルを出なければならないので、僕に残された時間はあと2日。ブエノスでの2週間を振り返ってみると、本当に何もやってねーなーとしか思えないのですが、何かやり残した事があるかと言われると、サッカーもボクシングも観たし、この街の行ってみたい場所へも大体行ってしまった様な気がします。

ブエノス悔い無し。ようやくそう思える様になりました。

トンネルの長さは始めから決まっていたのに、出口に背を向けながら歩いていた僕には、この沈没の先にある光がつい先日まで見えませんでした。しかしその中でも、何とか動こうとは意識していたので、自分がこの街でやっておきたかった事だけは一応、やる事が出来た様な気がします。そして今日、ダイチ君と二人で観に行ったタンゴショーがブエノス最後の観光でした。

タンゴショーは夜の9時からかだったので、日中にチケットのリコンファームをしたり、郵便局へ行ってハガキを出したりして、セントロまで行かなければならない用事を済ませてきました。明日の夜は焼き肉だし、パッキングもしなければならないので、恐らくネット屋へ行く事くらいしか出来ないと思います。

決して歩き尽くしたとは言えないブエノスの街ですが、2週間も居るとさすがにある程度の事は分かってきました。大きな通りをいくつか覚えておけば、少し迷ってもすぐに修正出来るので、今日は地図を持たずに最後のブエノスをあちこち歩き回っていました。ただもっと知る事は余裕で出来たと思うので、そこが悔やまれる部分でもあります。

最後に歩いたのは、歩き易いのでつい歩いてしまうこの街のメインストリート、フロリダ通りでした。

夕方、ホテルに戻ってからはタンゴが始まるまでの時間をダイチ君と部屋で飲みながらまったりすごしていました。ダイチ君の帰国は来週の月曜日に決まりました。チケットの手配も無事に終わった様です。まさか僕より遅いとは思ってもいませんでしたが、一番いい形での帰国が決まって本当に良かったと思います。僕らが毎日の様に話していた「日本に帰ったら何をしたか?」を、ダイチ君は間もなく実現する事が出来ます。と言っても、食べ物の話ばかりなんですけどね。

そしてようやくお待ちかねのタンゴ。お目当てのタンゴバーはホテルから歩いて10分程の距離にありました。タンゴショーは毎晩の様に何処かのお店でやっている様ですが、それが週末ともなるとそこら中のお店でタンゴを観る事が出来ます。ただ、お店やショーの内容によって料金には差がある様で、僕らが行った所は40ペソ(1500円)で食事、ワイン付き。恐らくこれは安い方で、飲み物代は別というお店もあります。

しかし僅か40ペソで観たタンゴは、決して無駄ではない出費でした。最高に面白かった。ショーの出演者は男女三組のタンゴダンサーと、タンゴ歌手が三人。彼が入れ替わりで踊ったり、歌ったりを繰り返し、時には混ざったりもしながら二時間程のショーが続きます。伴奏はピアノ、ウッドベース、バンドネオン、バイオリンの四人で、いずれもタンゴ一筋何十年という感じの渋い爺さんばかり。切れ目無く演奏を続ける彼らがショーを盛り上げ、完璧に息の合ったステップでステージを舞うダンサーが更に観客を魅了する。暗闇に妖しく浮かび上がるステージから目を離す事が出来ませんでした。

僕は全くのタンゴ初心者なのですが、タンゴのステップがあそこまで凄いとは思ってもいませんでした。とにかく足の動きが速過ぎる。タンゴのダスンは流れる様なステップの間に自分の足を相手の又の間に入れたり、時には腰に絡ませたりして踊ります。男性はぱりっとしたスーツにオールバック、女性は体の線がハッキリと分かるタイト目なドレスに美輪明宏の様に濃い化粧。時には激しく、時には妖しく、時には軽い小芝居なども取り入れたタンゴのダンスはあらゆる意味で見る者を釘付けにする魅力を持っていると思います。ブエノス観光の最後にこれを残しておいて良かったと思いました。

しかし…

残念な事に僕のこの感動を写真で伝える事は出来ません。ショーが始まる前にステージの写真を撮っておこうと思ったら、何とデジカメの充電が無くなってしまいました。本当に痛過ぎるミス。

そして隣に座っていたダイチ君はと言うと、ボクシングの時同様、前半に飲み過ぎてしまい最後の方は殆ど寝ていました。

明日はいよいよブエノス最終日。荷造りとホームページの更新以外、殆どやる事はありませんが、夜には焼き肉が控えているので昼間のうちに全ての作業を終わらせようと思っています。

ヨーロッパ出発まであと二日。