2006/2/24


いよいよ始まった世界最大のカーニバル。

現在午前3時半。サルバドールのカーニバルは初日から一向に終わる気配を見せずとんでも無い盛り上がりを見せています。男も女もオカマもゲイも、若者も中年もお年寄りも、ブラジル人も世界中の観光客も、ビールを売っている人達も買う人達も、みんなこの日を待ちわびていたかの様に世界一陽気な人々が作った世界最大のカーニバルを思いっきり楽しんでいます。初日からこのテンション。これが1週間続くのではなく、恐らく日に日に盛り上がって行きます。僕には最終日のこの街の様子が全く想像出来ません。

バスがサルバドールのターミナルに着いたのは予定通りの朝7時。プレミアクラスのバスがあまりにも快適で、着いた時は二人ともぐっすり眠っていました。まだ頭がボーッとした状態で外へ出ると、そこには見慣れた街の景色がありました。いよいよ帰ってきた。サルバドールのカーニバルは間違いなくマチュピチュに続く僕の南米ハイライトの一つになると思います。クスコを出てからはこのイベントに参加する事だけに照準を合わせ、全てを後回しにしてきました。ビーチはちょっと余計だったかも知れないけど、あれはカーニバルのオープニングアクトとしては十分な役割を果たしてくれました。準備万端。この1週間は(も)思いっきり遊びます。そして僕らは朝のラッシュでぎゅう詰めのバーハ地区行きのバスにバックパックを放り込みました。

今日はカーニバルの初日。街の様子は僕の予想を反していつもと変わらない様に見えました。殆どのお店が営業していたし、バスに乗っていた人達も殆どが仕事に向う風の人達でした。しかしみんなどこか楽しそう。ワクワクしている。街全体がそんな雰囲気に包まれていました。いつもの様にバーハの巨大ショッピングセンターの前でバスを降り、そこから迷わず僕らの城へと向いました。旅人にとって向う先に決まった宿がある事程安心な事はありません。いつもは見知らぬ街でウロウロしながらホテルを探していましたが、今日は違います。僕らには宿がある。バーハの街は会場のど真ん中だけあって既にたくさんの屋台が並んでおり、営業しているもチラホラとありました。しかしまだまだ。街中の人達が今夜のカーニバルに向けいつになく忙しそうに朝から動き回っていました。


開会式なんて堅苦しいものはありません。

こうしてゆっくりと流れる時間とともに街は段々と活気づいて行き、夕方には街中が大音量の音楽と笑い声に包まれていました。日が暮れてから上がったカーニバルの幕開けを知られる花火の音はアッという間に街の音にかき消されて行きました。僕らはそんな街の様子をカーニバル会場のど真ん中にあるホテルのペントハウスから眺めていました。ハッキリ言って僕はカーニバルというものが一体どんなモノなのか良く分かっていません。知っている事と言えば「バンドがいっぱい出る」、「そのバンドがトラックの荷台に乗って演奏しながら街中を走る」、「そのバンドのTシャツを買うと一緒にトッラクに乗って踊れる」、「しかし基本的にはみんな道で踊っている」これくらいです。こんな狭い道でライブをやってみんなが大騒ぎしたらどうなってしまうのか?人の並で車が全く前に進めず大渋滞してしまった通りを眺めながら、まだ見ぬカーニバルを頭に思い描いていました。

僕とダイチ君はまだ1週間も残っているし、意外と危ないとも聞いているので今日は様子程度に参加しようと考えていました。12時過ぎ。いい加減街中が大騒ぎ状態になってきたので、寝ていたダイチ君を起こしていよいよ外へ飛び出しました。僕らのホテルからバンドが通る海沿いの道までは僅か1分。しかも丁度海にぶつかる所にバンドの乗った車が停まってライブを行うので、かなりアツいスポットになっています。道の両脇にはビールや食べ物を売る屋台が所狭しと並び、みんなが踊っている中にもタバコやビールを売る兄ちゃん達がウロウロとしていました。道路は既にゴミだらけで。ストリートチルドレンが人々の足元をぬってビールの空き缶を拾い集めていました。突然群衆の中からポリスに後ろ腕をとられた黒人が引きずり出され僕らの横を通り過ぎって行ったと思うと、いつの間にか次のバンドがやって来て人々はまた踊り出す。ここには楽しい事も辛い事も、嬉しい事も悲しい事も、金持ちも貧乏も乞食も、善も悪も何もかもが存在しています。しかしこの1週間だけはそんな事はどうでもいいのかも知れません。そんなものは底抜けに明るいサンバのリズムと踊る人々の熱気で、一瞬にして街の明かりで赤く染まった大西洋の夜空に吸込まれて行ってしまいます。車の荷台で踊っている小学生。水着で踊っている可愛いい女の子。肩を組んで踊る観光客。女装しているオカマ。トラックのバンド以外にも街中にある屋台バーが巨大なスピーカーから音楽を流しており、そこら中がダンスフロアーと化しています。フジロックに行った事がある方はあれをもう少しいい加減にした感じのフェスティバルが街中で行われていると思って下さい。30m毎に違う音楽が流れている。とにかく半端ではない規模です。昨日は近所でフラフラしていただけだったので、まだ全貌は今一良く分かりません。僕は始めからあのテンションに付いていったら1週間は持ちそうに無いので、取りあえず3日目まではじっくり様子を見ようと思います。我慢出来るかなぁ〜。