2006/2/2


仲良くなった魔女ショップのおばちゃんと一枚。

富士山頂の様な生活3日目。遂に僕の体がこの場所に順応してくれました。胸の苦しさも全く無くなり、気分爽快で8時に目が覚めました。今日は昨日、時間切れで申請が間に合わなかったブラジルビザをしっかり申請してきました。受け取りは明後日。これで、いくら体調が良くなったとはいえ、ようやくこの息苦しいラパスの街を出発する目処がたちました。とにかくカーニバルまでは、それ以外の見所を全て後回しにすると決めた僕らは、ボリビアを一日でも早く出国し、ブラジルのサルバドールを目指します。ボリビア最大の見所であるウユニ塩湖はその後にもう一度、アルゼンチン、チリを経由してボリビアに戻り見て来ようと思います。

早起きして行ったブラジル大使館は昨日の混雑が嘘の様にガラガラで申請はアッという間に終わってしまいました。これで嫌でも後、2日間はこの街に居なければならなくなった僕らは、この2日間を思いっきり満喫する事にしました。ラパスの街にはこれと言った観光スポットはそれ程ありませんが、急速に発展する首都としての機能と、貧しさと闘いながらも昔ながらの生活スタイルを守り続けるインディヘナの人々の暮らしが共存する不思議な街です。今まで僕が旅してきたアメリカ大陸には、こんなに混沌としていて、アジアの様な活気に満ちた街はありませんでした。街中に露店が建ち並び、そこら中にあるマーケットは夜遅くまで多くの人々で賑わっています。かと思えば、奇麗な高層ビルが建ち並び、スーツに身を包んだサラリーマンが携帯電話片手に颯爽と街を歩いている。標高の高い所には貧しい人々が暮らし、坂を下るに連れて裕福な人々が暮らす地域へと景色が変わって行きます。そして、街中に物乞いが溢れています。僕はこの街がとても気に入っています。ご飯はあまり美味しくありませんが、物価はペルーに比べ格段に安いし、人もペルーに比べ暖かく感じられます。歩いてるだけで十分楽しめるのですが、標高がちょっと高過ぎて体が着いていけないのが、残念な所。しかも街全体が坂道になっているので、その辛さは半端ではありません。こうなるとお自然と体を動かす機械が減って来るのですが、今日は体調も良く、天気も良かったので、ちょっと郊外まで足をのばしてラパスからバスで一時間程、行ったと事にある「月の谷」という観光スポットに行ってきました。


Valle de la Luna

ガイドブックに寄ると、月の谷はかつて宇宙船アポロが映し出した月面そっくりの世界が360度の大パノラマで広がっているそうです。僕の好奇心をくすぐらない訳が無いこの言葉に惹かれて訪れた月の谷。360度の大パノラマとマでは行きませんでしたが、まさにSF映画の世界そのモノでした。ただの大自然の景色かと思って行ったのですが、月の谷は意外に規模が小さく、しっかりと?管理されている観光スポットといった感じでした。入場料は15ボリビアーノ(200円)。しかし、今、泊まっている宿の情報ノートに「月の谷は裏から入るとタダで入れる」という耳寄りな情報が書いてあったので、早速、入り口から少し離れたフェンスを乗り越えてみると、いきなり係員に笛を鳴らされてしまいました。という訳でしっかり15ボリビアーノ払って再入場。


不思議な空間に迷い込んだ。

月の谷自体は本当にビックリするくらいテレビで見た違う星の世界です。これが視界一面だったら文句無しの絶景なのですが、その景色と一緒に普通のボリビアの田舎の景色が目に入ってしまい、良く言うとちょっと不思議で面白い世界。悪く言うとまるで映画のセットの様で嘘くさい。そんな感じの場所でした。中は見学者用にちゃんとした道が作られているのですが、眺めのいい場所を探してブラブラと歩いてると、僕らはいつの間にか見学ルートを外れて近くにある村の外れまで来ていました。ここで初めて裏から入れるという事を知ったのですが、同時に、この月面に人が住んでいて、ブタや羊まで飼われていた事に衝撃的な驚きを感じました。


この月には生物もいます。

暫く、プチ絶景を見ながらぼけっとして、ブタを見に行きました。飼い主のシブいおじいちゃんと話をし、僕らは月の谷の出口には向わず、そのまま村へと向いました。名前もよく分からないこの村は、郊外にあるチョット高級な住宅街といった感じで、驚いた事に道路もちゃんと舗装されていました。ガイドブックに寄るとこの辺りはラパスに比べ標高がかなり低く、暖かくて住みやすいのでお金持ちのベッドタウンとして開発が進められている地域なんだそうです。


名前も知らぬ村。

僕の泊まっているホテルの周辺の街並とは全く違う、奇麗で安全な小さな村はとてものんびりしていて、子供達の賑やかな笑い声に包まれていました。どんどんと面白そうな所に向って歩いて行ってしまう僕と、スペイン語を駆使して地元の人々と積極的にコミュニケーションを取るダイチ君との絶妙なコンビネーションで絶対に旅行者なんて訪れないこの村で、子供達と一緒に夕方まで遊んで来ました。月の谷はもう一息だったけど、そんなこんなも含めて今日は最高に楽しかった。ご飯はメルカドで靴磨きの青年達に混じって食べ、10円もかからないローカルバスに乗って名前も知らない村へ辿り着いた。基本的にはお金をかけずに旅を楽しむという僕らのスタイルが、結果的に人とは違った素晴らしい思い出を残してくれました。そして、何よりも嬉しかったのは標高が低かった事です。日差しはとても暖かく、どんなに歩いても息が切れる事が全くありませんでした。

しかし、上機嫌でラパスに戻り、昨日行った大衆居酒屋で、酔っ払いのボリビア人カップルとビールを飲みまくっていたら、一気に酔いが回ってしまい、雑居ビルの4階にある宿へ上がるのに10分以上もかかってしまいました。やはり高所を侮ってはいけない。

明日は再びバスで郊外まで足を伸ばし、ラパス最大の古着市に行ってきます。この市は今日とは違ってラパスのダウンタウンで行われているので、また面白い出会いが出来そうで楽しみです。そして、明後日はブラジルビザを受け取りに行って、そのままブラジルとの国境の街、サンタクルスへ向います。

やっと山を降りられます。