2006/2/13


やっと海が見えました。

またもや気の遠くなる様な移動時間を経て、僕とダイチ君は遂にカーニバルの行われるサルバドールへとやって来ました。考えてみれば、ビザを取得したボリビアのラパスから10日しか経っていませんが、ただ移動と休憩を繰返していただけのこの10日間が僕にはとても長く感じられました。

サルバドールのバスターミナルに着いたのは予定より2時間程、早い夕方4時。それでも24時間のバス移動を終えた僕らは完全にクタクタでした。街の中心に向う前に近くのショッピングモールでご飯を食べ、いつもの様にそこで初めてガイドブックを開き、宿を決めました。バスターミナル周辺の街並は、首都のブラジリアが可愛そうになってしまう程、近代的な建物が立ち並び、人々も垢抜けた印象を受けました。そして、半分くらいの人が水着を着て歩いていました。いよいよビーチにやって来たという喜びと共に、今までにも増して物価の高そうな街の雰囲気に、ここで3週間も楽しく過ごす事が出来るのかという一抹の不安を覚えました。とは言え、ここまで来てカーニバルを見ずに帰る訳にもいかないので、なるべく早く落ち着ける場所を探し、自分達のペースで生活をしようと思います。腹ごしらえが終わった所で、いつもの様に入り口のゲートがやっかいな路線バスに乗り込み、いざセントロを目指しました。

セントロへ向うバスの中で、ブラジルに来て初めてブラジルらしい光景に出会いました。何と、僕らが乗り込んだバスの中で若者達が壁や椅子を叩きながら大勢で歌を歌いながら大騒ぎしていました。明らかにうるさ過ぎる感じだったのですが、他の乗客も全く咎める様子がなかったので、多分、これが普通なんだと思います。最後まで大騒ぎしながらバスを降りていった若者達。これがカーニバルという何でもアリな1週間がやって来たら、一体、この街の人達はどうなってしまうのだろうか?


黒人の街 Salvador。

僕らが向ったのは世界遺産にも登録されているサルバドールの旧市街。1549年、ポルトガルによって植民地化されて以来、200年あまりもブラジル最初の首都として栄えたこの街は、色鮮やかなコロニアルの建物が建ち並び、今まで僕が見てきたブラジルとは全く違う街の雰囲気を持っていました。そして、ここは「黒人の街」でもあります。かつて奴隷としてアフリカから連れて来られた黒人達が持ち込んだ音楽や文化、宗教、舞踏などが、長い年月を経て、この美しい街並と融合し、独自のアフロアメリカン文化を築いています。既にカーニバルモード一色のこの街には至る所から音楽が聴こえ、陽気な黒人達の活気に満ち溢れていました。

しかし、僕らがここに来てまず何よりも感動したのは、高台にある街の広場から見えた美しい大西洋の海でした。やっとここまで来た。この海を見る為に僕らは何日もバスに乗り、いくつもの街を通り過ぎ、砂漠を越え、谷を越え、富士山より高い山をいくつも越えてきました。そして、太平洋側の街、ペルーのリマから始まった僕の南米旅行は約1ヶ月でようやく反対側の海、大西洋まで辿りつきました。

これからは毎日、この海が眺められる。そんな事が僕にはとても嬉しかった。

今日は1泊20レアル(900円)のドミトリーに宿を取りました。旧市街の中心にあるこのホテルの周りは一日中賑やかで、夜になるとそこら中のレストランでライブをやっています。ボサノバ、サンバ、、サルサ、レゲー、ジャズなどジャンルも様々で、道で買った缶ビールを片手に僕らは長旅の疲れも忘れて夜遅くまで遊んでしまいました(店に入らなければ全てタダで見れます)。まさに音楽の都、サルバドール。まだ、カーニバル1週間前だというのにこの状態だと言う事は、カーニバルは本当に大変な事になりそうです。

南米に来て約1ヶ月。旅に出て今日で丁度、3ヶ月が経ちました。振り返ってみるとアッという間でしたが、間違いなくこれまでの僕の人生に於いて、最も内容の濃い3ヶ月だったと思います。アメリカ、ロサンゼルスから始まった僕の旅はメキシコ、グアテマラ、ペルー、ボリビアを経て、6カ国目のブラジルへと入っています。初めて訪れたラテンアメリカという全く未知の国々で、様々な文化に触れ、様々な出会いを繰り返し、中々、出来る事では無い数々の経験をしてきました。そして、丁度、3ヶ月という記念すべき日に僕はカーニバルの行われるブラジル、サルバドールへと辿り着きました。出発前の自分のイメージとは全く違うルートで旅をしていますが、ある意味、予定通りと言えば予定通り。ここまで、大したトラブルも無く、順調に旅を続ける事が出来て、本当に満足していると同時に、旅に出て本当に良かったと思っています。

更に、最近チョット更新が遅れがちですが、無事にこのサイトをやり続けられた事が本当に嬉しいです。旅に出たいという気持ちを抱き始めた当初から考えていた、リアルタイム旅行記。人より荷物が多い事や常にパソコンには気を使わなければならないという旅人としてのデメリットは多々ありますが、インターネットの急速な普及によりアクセスも簡単になり、思っていた以上に苦労はありません。そして、何よりも嬉しいのはこのサイトをやっている事で、読んでいただけけるたくさんの方々と繋がっていられる事です。仲の良かった友達や仕事でお世話になった方々、親戚、家族、近所のおじさん達、友達の彼女や友達の友達。更に、今まで会った事も無い方々まで、自分でも全く予想もしていなかったくらい沢山の方々からメールや、掲示板への書き込みを頂き、そのメッセージにいつも励まされ、背中を押されながら僕は旅を続けています。本当に有り難うございます。その分、僕は普通の旅人より多くの方々に心配をかけながら旅をしているという事でもありますが、自分でやり始めた事とは言え、旅もこのサイトも中途半端では終わらせられないと言う責任感も重々感じています。だからと言って決して控えめに旅をする訳で無く、今後も思いっきり楽しく旅をして、出来るだけその楽しさを皆さんにお伝えしていこうと思っているので、今後ともよろしくお付き合いください。

明日から本格的にアパート探し!一日でも早くこの街に馴染んで、カーニバルを満喫するぞ!!

カーニバルまで後11日。ってそんなにあるの?