2005/12/11


昨夜も街は賑やかでした。

普段から騒がしいメキシコの夜。それが週末ともなると、みんな待っていましたとばかりにお祭り騒ぎ。夕方、この街にあるカサカサという日本人宿に富永さんの所在を確認しに行った帰りにホテルの近くをフラフラしていると、昼間、やっていたパレードにまた遭遇しました。そして、彼等が向かう先を見ると、彼方の丘の上に東京タワーの様に奇麗にライトアップされた建物が見えました。

あそこに行けば必ず面白い事がやっている。

そう確信しその光の方へ行ってみると、三角形にライトアップされたその建物は丘の上にある教会でした。

教会へ続く道にはたくさんの露天が並び、丘の麓はちょっとした遊園地の様になっていました。教会の中は多くの信者でぎゅうぎゅうになっていて、そこにパレードの団体が次々へやってくるので、教会の外まで人が溢れていました。多分、この日は近隣の教会の信者がここまで歩いてやってくる的なイベントだったのですが、それぞれの団体には楽器を演奏する人が数人いて、それ以外の人々はみんな蝋燭を持って歩いていました。子供達はみんな奇麗にお化粧をし、歌いながら歩くその一団はとても賑やかな所もあれば、しんみりとした歌を歌っているグループもいました。

日本人の僕は宗教と聞くと、どうしても胡散臭いモノをイメージしてしまいます。何かをただひたすらに信じて、その教えの元に日々の生活を送るなんて窮屈な生き方だと思っていました。でも、敬虔なカトリック信者が多いメキシコでは至る所にキリスト像が祭られています。そして、その前を通る時に手で十字架を切る人を良く目にします。街の中心には必ずカテドラル(教会)があり、その前のソカロ(広場)は人々の憩いの場所となっています。街は教会によって守られ、教会は街の人々によって守られている。そして、この国の人々は宗教が堅苦しいものとは捉えていない。彼等にとって宗教は喜びや悲しみをより多くの人達と分かち合う手段なのだと思います。

この日も教会の中では神父らしき人のお説教が行われおり、賑やかなパレードの一団もここに来ると演奏を辞め、みんな熱心にその話に耳を傾けていました。

しかし、僕は見逃さなかった。

この教会のすぐ横にはステージが作られている事を。そして、丘の下にも。

「この後何かが始まる」

そう予感した僕は取りあえず、夜ご飯を済ませ、再び教会へ戻りました。数分後、神父のお説教が終わり人々が外に出てきました。と、同時にステージに明かりが灯り、陽気なバンド演奏がスタート。場の空気が一瞬で変わる。そして、いつものように人々は踊り出す。

僕はこのノリが大好きです。「やったー終わったー!後はみんなで遊ぶぞー!」みたいなこのノリ。しかも、これは宗教行事なのに。それくらい、メキシコ人にとって宗教と音楽は生活と密着しているんだと思います。教会をクリスマスツリーみたにライトアップしたり、教会の横でライブをやったり。日本だったら絶対、誰かが怒り出しそうな事も彼等は平気でやってしまう。何故なら、それが最高に楽しいという事を彼等は知っているから。

帰りがけに他にも何かやっていないかソカロの方に行ってみました。すると、今度は小さなバーの中でイイ感じのダブバンドがライブをやっていました。たたみ2畳ほどのスペースにベース、ギター、DJ、サンプリング兼ボーカルの4人組。

旅を初めて以来、初めて遭遇する電子音のライブ。毎日、色んな音楽には出会っているけど、僕の好きな電子音には中々出会えませんでした。思わず店に飛び込んで夜中までライブを見ていました。しかも、ライブを見るだけならタダ。

この山奥にある小さな街は多くの観光客が訪れる事もあってか、昔ながらの懐かしい風景も残しつつ、実はかなり発展しています。街は車で溢れているし、携帯を持っている人もたくさんいます。そして、人々はアートに凄く関心を持っています。

深い山奥にこだまするレゲーミュージック。
サンクリストバル・デラスカサス。中々、侮れない街です。

今日は先住民族の村に行くと言っていたのですが、街で諸々やらなければならない事があったので明日に延期しました。そして、僕は今日からこの旅、2回目の日本人宿に泊まっています。その名はカサカサ。ここでメキシコシティーから来る富永さんを待つ事になっていたのですが、今日、ペンション・アミーゴに電話をしたら富永さんの到着がナント2週間後になるという事実が発覚しました。さすがにここで2週間も過ごすのはキツい。しかし、そのまま忘れ物を放置しておく訳にも行かず、結局、こっちに郵送してもらう事にしました。運悪く今日は土曜日で発送は月曜以降という事なので、多分、1週間くらいはここで荷物の到着を待たなければならくなってしまいました。

まあ、自分の責任なので文句は言えませんが、気持ちを切り替えて、到着までの日々を有意義に過ごしたいと思います。近隣の村を何カ所か回り、諦めていたパレンケ遺跡という遺跡にも、ここに荷物を預けて2泊くらいの予定で行って来ようと思います。

間もなく出発から1ヶ月。せめて1ヶ月以内でグアテマラに行こうと考えていましたが、それも叶わぬ夢となってしまいました。予定では中南米に5ヶ月間滞在し、その後ヨーロッパに向かおうと思っています。しかし、考えるのと実際に行動してみるとでは大違い。世界は僕が思っていたよりも3倍くらい大きかったです。という訳で、現在、今後の旅のルートについて再検討しています。4ヶ月という限られた期間の中でいかに南米を満喫するか。そこにはちょっとズルいけど飛行機を使っての移動も考えています。それにつきましては近日中に発表致しますのでお楽しみに。

そして、明日こそ「プエド トマルテ ウナ フォト?」(写真を撮らせて下さい)