2006/1/1


ようやく友達が出来ました。

日本の皆様、あけましておめでとうございます。僕の中で一つの目標としていてた年越し。旅もこのサイトもたくさんの方々の応援でここまで順調に進める事が出来ました。今年もよろしくお付き合いください。日本より一日遅れのフアテマラはまだ12月31日。カリブ海の港町、リビングストーンは本当に今日が2005年の最後の日なのかというくらい、いつもと変わらないのんびりとした雰囲気が漂っていました。そして、僕はと言うと朝からとにかく飲みまくっていました。

シボリテで出会ったプエルトリコ人のエリベルトは今日の午後、この町にやってくるというので、いつもの様に朝の日課を終え、町をブラブラしていると、いきなりドレッドの兄ちゃんから「今日はビーチでパーティーがあるぜ!」と声をかけられました。そうかそうかと暫く立ち話をしていると今度は「今から飲みに行こう!」と誘われました。飲みに行くと言ってもまだ朝の10時。これからエリベルトが来るからどうしようか迷ったのですが、ラスタの兄ちゃんと飲みに行くチャンスなんて滅多に無いと思ったので、取りあえず彼に着いて行ってみました。

彼の名はジョニー。何をやって生活しているのかは良く分からないけど、町を歩いているとよく見かけるので、前々から気になっていました。彼はこの町でラスタとして自然のリズムと共に生きています。ラスタとは僕も良く分からないのですが、黒人達の間で広まったある種の宗教の様なもので、彼等は髪の毛を切ったり、ひげを剃ったりしません。これは自然のリズムに逆らわずに生きている証の様なものらしい。一見すると、そこら辺にいる浮浪者と全く変わらない生活をしているのですが、他の黒人達は彼等の生活スタイルをリスペクトしていて、すれ違い様に色々な人が「ラスタ!」と声を掛け、丁寧に握手を交わしていきます。ちなみにジョニーは一日中、町をブラブラしながら酒を飲み、マリファナを吸っています。そして、夜になるとレゲーバーで踊り狂う。ちなみに僕が初日にバーで見かけた踊り狂うラスタマンは彼でした。


朝からジョイントを巻くジョニー

僕らがやって来たのはビーチ沿いにある一件の民家。この家は町で唯一、ガリフナ族に古くから伝わるオリジナルワインを作っているらしく、彼のお目当てはこれでした。僕らは民家の庭先で何だか良く分からない白い液体を飲みながら色々と話をしました。もちろんお金は僕が払ったのですが、彼は目の前の森に住む様々動物や植物の名前を色々と教えてくれました。本当にとてもいいヤツ。朝からフラフラになるまで酔っぱらってしまいましたが、彼とはすっかり友達になれました。

この町に来て5日。ようやく一つの壁を越えられた様な気がしました。

ホロ酔いでホテルに戻ると、今度は部屋にエリベルトがやって来ました。約1ヶ月ぶりの再会。ここで僕と一緒に年を越す為に、わざわざシェラから12時間かけてやって来てくれました。僕が戻ってくるまでの間にホテルのフロントで色々と周辺情報を聞いていたらしく、僕らは早速、タクシーで近くのビーチまで遊びに行きました。そして、そこはまさに僕がイメージしていたカリブ海の海でした。

こんなに奇麗なビーチがこんなに近くにあったなんて全く知らなかった…

僕は5日もこの町に居たのに一体、何をやっていたのだろうか?自分の語学力の無さと積極性の無さに少しがっかりしました。僕らはビーチで酒を飲み、近くにあるジャングルへも遊びに行きました。山からの湧き水が作り出した奇麗な川を上っていくと大きな水溜まりの様な所に出て、そこでは泳ぐ事が出来ます。エリベルトは真っ先に川に飛び込んでいましたが、僕は水着もカメラも何も持たずに来てしまったのでただその様子を見ていました。


ジャングルが似合うエリベルト。

そして、いよいよ2005年最後の夜。ホテルの近くにあるレストランでちょっと贅沢をしてワインを注文し、久々の再会と間もなくやってくる新しい年に乾杯しました。町はいつまで経ってもカウントダウンの準備を始める様子はありませんでした、観光客も地元の人もそこら中で酒を飲んでみんなベロベロに酔っぱらっていました。

12時を迎えるちょっと前に僕らは一番賑わっていたバーに移動し、二人で時計を見ながらその時を待ちました。多分、この町で正確な時間を知っている人なんている訳が無いのですが、みんな何となくソワソワ。

そして、いよいよ運命の時。

僕の時計で10秒前からカウントダウンを始め、12時きっかりにそこら辺にいた人達みんなで盛大な乾杯をしました。と、同時に町の至る所で爆竹が鳴り、空には花火。10分以上も続いた爆竹が鳴り止むと、今度はバーのスピーカーから爆音でレゲーが流れ始め、人々は踊り、誰彼関係無しに乾杯し、抱き合って新年の幕開けを祝っていました。

みんなの笑顔がスローモーションの様に見えました。

僕もエリベルトと盛大に乾杯し、肩を組んで踊りました。リビングストーンに来て良かった。そして、一人じゃなくて良かったと心から思いました。この瞬間が間違いなくこれまでの旅の中で最高の瞬間でした。

その後はエリベルトとビーチの掘建て小屋クラブへ移動し、黒人達に混じって朝まで踊りまくりました。実は昨日も僕は一人でこのクラブへ行ったのですが、回りにいる黒人がみんなカップルで踊っていたので、一人身の僕はその輪に入る事が出来ませんでした。今日はエリベルトもいるし、そんな事はおかまい無し。僕らは気が遠くなる程ビールを飲み、汗だくなって踊りました。

熱気に包まれたダンスフロアーは何故かココナッツの匂いがしました。

本当はしっかりと2006年の目標を立て、年明けと共に新たな一歩を踏み出そうみたいな事を考えていたのですが、朝の一件から始まって結局、一日中それどころではありませんでした。二人でフラフラになってホテルに帰って来たのは朝の5時。とにかく長い一日だった。そして、最高に楽しい一日だった。でも、それだけで良かった。

今年1年も恐らく僕は旅の途中にいます。そして、恐らくもう一度何処かで新年を迎えます。でも、その頃には多分、この旅のゴールが見えていると思います。

僕の2006年は一体、どうなるのかな?

明日の事すら良く分からないのに、そんな事は全く想像も出来ません。でも、いつまでも旅を楽しんで居られたらそれだけで十分かな。

取りあえず今年もよろしくお願いします。